夕景のオブジェ「2010年8月17日 モエレ沼のガラスのピラミッドより…」 支笏湖スタイルより [支笏湖スタイルより]
~支笏湖スタイル~より
2010年8月17日
気持ちの良い夕方だった
ふと外に出てみると難しい形の雲が流れ
傾きかかった太陽に照らされいた
これから起こるであろう
魔法の時間を感じさせる
幸運にも、もう少しすると
東に向かう仕事が出来ていた
そして、次の仕事までの時間にも少し空きがある
会社に戻らず、あそこで時間を潰しても
今日はバチが当たらないだろうと
勝手に思うことにする(オイ!)
期待とは裏腹に、東に向かうにつれ
お目当てだった雲が無くなって行く事に気付く
そして空は、どんどん快晴に変わって行った…
そして私の想像した不思議な空は
私の想像の中だけで終わりを告げた…
こんな雲が西にあればなぁ…と
でも、仕事を終わらせ着いたモエレ沼には
膨らむ期待への、高鳴る胸の鼓動があった
そう、この間訪れた時に想った
ガラスのピラミッドからの夕景…
私の思い描く場面には
少し季節が早かったのは知っていた
でも、観たいと思う気持ち…
いや私の場合、本能に近いものかもしれない想いが
ここに来てしまった。
カップル
友人
親子…
色々な結びが、ここを訪れ心を癒す
羨ましいと思える風景も
今の私は一人…
でも、それで良かった
仕事という、時間の波以外は
自由である事
それが、一回り大きな癒しとなる
透き通った壁越しに観る黄昏色
いつもは、あの頂からこちらを見ていた
ちょうど、周りに誰も居なくなったせいもあり
まるで真空を思わせる無音の空間は
沈んだ太陽が残す明るい色と
人工的な明かりで、温かい色を放っていた。
会社に戻ろうとピラミッドを後にした私だが
まだ、素直にそこを離れる事は出来なかった…
自然が作り出した色と
人が作り出した色に釘を刺された心は
簡単には現実の世界に戻れない
ましてや
これから噴水でおこるイリュージョンに向かう人とすれ違わなければならないのに…
振り返ると、赤く染まった空が後ろ髪を引く…
黄昏色を背景に、シルエットに向かうモエレ山も…
そして、遥か38万キロ先に煌く彼女も…
そして、光を灯したガラスのオブジェも…
心地よい夕方には、この上ない名残惜しい風景…
車に乗り込み、エンジンを掛け、この敷地を出るまでは
現実に戻る事が出来ない…
また虜にされた…
そんな気がしたモエレ沼の夕景でした。。。
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